私書箱とは、一般的には郵便私書箱のことを指します。あらかじめ申し込みをすることによって、郵便局内に設置された専用の受け取り箱に郵便物を入れていくという仕組みです。

自宅や事務所に郵便物を配送することなく、利用者が郵便物を郵便局まで鍵を持って受け取りに行き、自身で持ち帰るというサービスです。 もう一方で私設私書箱という民間業者による郵便物の受け取りサービスもあります。

郵便局を利用した私書箱サービスというのは、日本だけでなく海外でも行われています。海外の場合も国内の場合も私書箱の利用をする際には宛先の氏名、郵便局名と私書箱番号だけを記入するだけで郵便物を届けることができます。似たような郵便物の受け取り方として、「郵便局留」めという方法があります。局留めの場合は、住所は明記してあるが郵便物を自宅まで配送しない方法です。一方で私書箱の場合は利用者の住所が必要なく、あて先の氏名と郵便局名、そして私書箱番号さえあれば郵便物が届くという点で異なります。

私設私書箱とは、もともとの住所とは異なる場所に受取り場所を設け、またそこに人を配置することによって郵便物を受取るというものです。自宅ではない場所に設けられる、対応してくれる人のいる宅配ボックスのようなものを想像すれば良いでしょう。私設私書箱サービスは民間事業主によって行われているものであり、日本郵便以外の荷物の受領でも便利に利用することができます。

郵便私書箱と私設私書箱の違い

使用するうえでの条件の違いは

私書箱には郵便私書箱と私設私書箱があります。郵便私書箱は郵便局に設置されています。郵便私書箱は無料で利用することができます。利用するためには日本郵便株式会社の郵便局に申し込んで契約をします。しかし、その利用に関してはいくつかの条件があります。その条件とは以下の通りです。

  1. 郵便物の着信がほぼ毎日であり、一定数を超えていること
  2. ベーシックプランで複数の郵送物をまとめて転送する場合、「受信Box」画面内、「1cm超過◆マーク」の有無を封入の目安としてください。
  3. 常に郵便物を回収しに来ることのできる環境であること
  4. 半年以上の利用期間であること

こうした利用条件から郵便私書箱が可能なのは、主にテレビやラジオの放送局や通信販売会社、出版社やなんらかの懸賞を行っている業者に限られてくるでしょう。郵便物が毎日届く限られた業者でなければ利用することができないのです。 一方で私設私書箱の場合はそれぞれの業者によって条件が異なります。

法律で、身分確認を行うこと、本人確認の記録を保管しておくこと、取引記録の保管をしておくこと、疑わしい取引に対して届け出をすること、この四点に関してはどの業者も共通で確認を行わなければならないことになっています。しかし私設私書箱には郵便私書箱のように郵便物着信数などによる制限はありません。

サービス内容の違いは

郵便私書箱を利用する場合その料金はかかりません。前述の条件を満たしたうえで、郵便局に申し込みを行い、私書箱用の鍵を受け取ります。郵便局に届けられる郵便物を郵便局の私書箱コーナーまで鍵を持って引き取りに行けばいいのです。

注意すべき点は、自身で郵便物を取りに行かなければならないということ、届けられるものが定型郵便でなければならないことがあります。

そのため、郵便私書箱を利用する際には前述の条件以外に定型郵便で郵便物を送ることを指定することも条件となります。宛先が郵便私書箱になっている懸賞などの応募の多くが郵便はがきを利用したものになっているのはこうした理由からです。

私設私書箱を利用する場合には料金が発生します。しかし郵便私書箱にはないサービスがあります。まずは配送物が定型郵便でなくても受け取ってもらえるということがあります。書留や小包、宅配便なども受け取ってもらえるため、定型郵便で送ることを指定しなくても問題がありません。

また、業者によっては受け取った郵便物を別の場所に転送してくれるサービスがあることもあります。一度受け取った荷物をあらためて転送するということにはあまり意味を感じないかもしれません。しかしこれは使い方によっては非常に有効な方法でもあるのです。

もうひとつの特徴として、多くの私設私書箱は住所からそれが私書箱だということがわからないようになっているということがあります。こうしたサービスを行っている業者の多くは通常の事務所でクライアントの郵便物を受け取っています。そのため、通常の住居や事務所と変わらない住所表記に郵便物を送ってもらうことができます。

実際に私設私書箱を利用する

私設私書箱にはさまざまな利用方法があります。個人で利用するにしても個人的な用途で利用する方法やビジネスとして利用する方法、ひとつの企業として法人契約を結びビジネスに結び付ける方法もあります。

ここでは具体的にどのような私書箱の利用方法が考えられるのか、その例を挙げていきます。

個人的な用途で利用する方法の例(国内居住の方の利用方法)

国内に在住の場合、郵便物は居住地の住所で受け取れば良いでしょう。しかし、全ての人が必ずしも自宅で郵便物を受け取れるとは限らないでしょう。また自宅に郵便物を送ってもらうということは、相手に自分の居住地を伝えるということにもなります。住所さえわかればその場所が簡単に検索出来てしまう現在、自宅と氏名を知られることは何かしらのトラブルにつながる可能性もあるのです。

郵便物の受け取りを行うための利用

わたしたちは日々多くの郵便物を受け取っています。しかし単身世帯が増加しつつある現在では、必ずしも荷物を受け取ることができるとは限りません。配達できなかった荷物は集配所や局留めになります。通常であればその後、不在者通知などを持って自分で取りに行ったり、再配達を依頼することになります。しかし、再配達するタイミングが合わずに受け取れなかったり、不在者通知に気づかず送り主に荷物が返送されてしまうこともあります。

私設私書箱を利用することによって、確実に受け取りをすることができます。そののちに自分のタイミングが合う際に私設私書箱の受け取り先に取りに行けばいいのです。

郵便物が抜き取られる危険性を避ける

郵便物は通常宅配用ポストの中に届けられます。ポストにはさまざまな形状のものがありますが、古い赤いポストや単純な蓋が付いているだけのポストの場合、居住者でなくても中の郵便物が取り出せてしまうのです。

女性の一人暮らしなどの場合、抜き取りの手口で個人情報が流出するという被害もありえます。留守の際に届いた郵便を抜き取り勝手に開封し中身を確認する。また場合によっては郵便物が抜き取られたことを気づかれないように再び封をして戻すという手口もありました。

こうした手口の恐ろしいことは郵便物が抜き取られていても気づかれないということがあります。

うちは鍵が付いているから安心だろうと考えている人もいるかもしれません。しかし、鍵付きの郵便箱でも隙間部分から竹ばさみなどを差し込むことによって郵便物を抜き取ることができます。こうした被害を避けるためには私設私書箱などの自宅とは違う郵便物の受け取り場所を作ることです。

私設私書箱の場合、自宅とは離れたところで人が受け取ることになるためこうした抜き取りの被害を防ぐことができます。私設私書箱で受け取った荷物は、自身でその荷物を受け取りに行ったり、私設私書箱から転送をする際にその郵便物を郵便局留めにして、最寄りの郵便局まで自分で取りに行くことも可能です。

こうした形で私設私書箱を利用することによって郵便物からの個人情報の流出を防ぐことができます。

取引を行うための専門の住所を設ける

以前とは違いウェブサイトを利用しての個人売買が盛んに行われていることも私設私書箱を利用したいひとつの理由です。現在ではアプリやサイトを通じて多くの商品が購入できるようになりました。また同時にそうしたツールを通じて商品を販売することも簡単になったのです。

そうしたサービスの中には、自身と相手の住所や氏名を交換せずに行うことができるものをあります。しかし、普通郵便で送付する際には直接住所と氏名のやり取りを行わなければなりません。以前は住所というのは学校の名簿や会社の名簿などにしか明記されていませんでした。そのため住所を知っているのは、親戚や友人知人、同窓生や同僚など少なくとも自分の知っている人だけだったのです。現在では個人情報保護の観点から名簿などで住所を公表されることは少なくなりました。しかし一方でインターネットの発達などにより、わたしたちはより多くの人に、そして自分が会ったこともないような人に住所を伝える機会が増えています。

当然取引相手には住所と氏名そしてやり取りした商品の品目という情報が相手に渡ることになります。場合によっては商品のやり取りが目的ではなく、こうした情報を得ることを目的としている場合もあります。

やり取りした情報をリスト化して流しているという可能性もあります。また住所が分かれば興味本位でその住所を調べたりする人もいるでしょう。自宅の住所を流出しないためにも別の住所で郵便物を受け取るというのはひとつのセキュリティ対策にもなります。

プライバシーを保護した郵便物の受け取り

寮生活などをしていると郵便物の受け取りが全て寮宛という形になることもあるでしょう。そうした場合、何が届いたのか誰から届いたのかなど、郵便物を開けずにわかる情報は全て寮の管理人や寮長などに筒抜けになってしまうということもあります。

寮で生活しているということは、学校や職場が一緒など、寮生活以外でも一緒に活動している人と生活をしていることになります。そうした人にそうした郵便物の情報が筒抜けになってしまうことはあまり好ましくないでしょう。

また寮生活でなく自宅で生活していても家族に知られたくない郵便物もあるでしょう。 自身のプライバシーを守るためにもセカンドアドレスとして私設私書箱を利用し、郵便物を自分で取りに行ったり、転送した郵便物を局留めにすることによって寮の他の人に気づかれずに郵便物の受け取りをすることができます。

なんらかの事情で自宅の住所が使えないときにも

生活をしていると住所と電話番号は必要不可欠の情報でしょう。日常生活で何らかの登録などで住所を記入することは多くあると思います。役所の書類などでの住所は必要です。しかし、なんらかの事情でその住所で書類などを受け取れないという状況も考えられます。

ひとつめのケースとしては、住所はあるものの自宅に帰れないというケースです。DV(家庭内暴力)などで自宅から逃れてきた。同棲をしていたが別れることになり住民票のある住所には戻れず友達の家に一時避難しているなど、自宅に郵便物が届くと困るという状況もあるでしょう。

ふたつめのケースとしては、住所はあるもののほぼその自宅に帰っていないというケースです。例えばスポーツ選手であるため常に全国を転々としており、選手寮やホテルで日々生活しているため郵便物を受け取ることができないという状況もあるでしょう。自宅に誰かがいて転送してくれるという場合には良いかもしれませんが、そうではない場合には私書箱サービスを利用するのもひとつの解決方法かもしれません。

自宅の住所が使えないことはないけれど、できれば使いたくない場合

メルカリやヤフオクでのと無名配送や、返品受領。試供品などを申し込んだり、資料請求など受け取りの住所を自宅にしてしまうと、トラブルとまでは行きませんが少し面倒なことになる可能性もあります。例えば化粧品の試供品の申し込みをした場合などには、当然その後営業の電話やダイレクトメールが届くことになるでしょう。業者が悪質であった場合には、その個人情報が他の業者にも回り、さまざまなダイレクトメールなどが届くことになるかもしれません。また訪問販売を受けるようになることもしばしばあるでしょう。只ほど高いものはないとはよく言いますが、無料で何かものをもらえるということは相手にもそうすることによって何かしらの利益があるからでしょう。あまりにしつこい営業や訪問販売などにへきへきしているという人は、私設私書箱の住所や電話番号を利用することによって、新たにそうした営業が来る可能性はなくなります。

また、競合他社の資料がほしくて資料請求をすることもあるかもしれません。そうした場合に自分の氏名と住所を他社に渡してしまうというのは非常に危険なことかもしれません。SNSなどを利用している人の場合、出身校や現在の勤務先などを簡単に突き止めることができてしまいます。珍しい苗字などの場合、そうした情報から自宅であるということが突き止められてしまうかもしれません。自分とは無関係な私書箱の住所を使うことによって、そうしたリスクを軽減することができるのです。

さまざまな活動の受け取り用の住所としても

現在は歴史上最も気軽に多くの人が個人での発信を行える時代です。インターネットによる情報の発信と閲覧が容易になったこと、スマートフォンなどによるインターネットに即時に接続できるようになったこと、そしてスマートフォンにはカメラが付いているため簡単に画像や動画が撮影できるようになったことによってこうした発信が可能になりました。

その最も典型的なものがユーチューバーでしょう。個人が簡単に動画をアップできるようになったため、「動画」というコンテンツは一気に普及をしていきました。何をするときにでも、その方法を文章ではなく動画で見て学ぶことができるほどです。2019年の8月に行われたある調査によると、男子中学生、男子高校生の将来なりたい職業のベスト3にはどちらにも「YouTuberなどの動画投稿者」がランクインしています。一方女子中学生、女子高校生のベストスリーには「俳優や歌手、声優などの芸能人」がどちらにもランクインしています。

単純に動画を撮ってあげることは、中学生でも行うことができるでしょう。また自費を用いてのアイドル活動などであれば、労力を惜しまなければ誰でも行うことができます。今や映像を配信することや人前で何かを発表することは誰にでもできることであり、身近なことになっているのです。

しかし、こうした動画配信者やセルフプロデュースアイドルの活動を行っていくときには、ひとつ問題点が発生します。それは連絡先という問題です。単純にやり取りをするだけであればSNSのダイレクトメッセージなどを使えばやり取りをすることは可能でしょう。しかし物品を送付してもらう先に関してはきちんとした住所が必要になってきます。場合によっては同居人にそうした活動をしていることを知られたくない場合もあるでしょう。そうした場合には、受け取り先としてセカンドアドレスを利用するのが良いでしょう。

また、不特定多数に知らせる住所として私設私書箱などのセカンドアドレスを利用するのも良いでしょう。ファンレターや意見の送り先、プレゼントの送付先、懸賞の受付先などそうした活動をしていくうえで郵便物を送ってもらうことはあるでしょう。そうした際に自宅の住所を使用するのは非常に危険です。私設私書箱を利用することによって、トラブルを避けつつこうした活動ができるのです。

サークルや団体での活動も

また個人ではなくサークルなど団体でなんらかの活動を行っている際にも同様なことが言えます。同人活動や研究会、演劇や映画など多くのサークルがこの世にはあります。そうした活動の中には頻繁に郵便物をやり取りしなければならないでしょう。しかし、その主催者が一人暮らしで日中は自宅にいないなどの場合、なかなか郵便物の管理ができないという状況もあり得ます。こうした場合には共通の住所として私書箱の住所を周知しておくことによって、たとえその主催者がいなくてもサークルのメンバーが自分で私書箱の場所まで郵便物を受け取りに行くことができるのです。

多くの人に発信する際には自宅の住所を利用するのは非常に危険です。また団体の活動の場合、一人に負担をかけないよう郵便物の共通の受け取り場所が必要になります。そうした場合には私設私書箱を利用するのもひとつの方法です。

個人的な用途で利用する方法の例(海外居住の方の利用方法)

海外に住んでいるのであれば日本に私設私書箱を設ける必要はないのではないか、と考える人もいるでしょう。むしろ使うのであれば海外の郵便局に私書箱を設けるべきではと考える人もいるかもしれません。しかし、海外に在住しているときにはさまざまな場面で私設私書箱が役に立つのです。

日本の住所として利用する

日常の生活をしていて郵便物を海外に送ることを前提に考えている人はあまり多くはないでしょう。日本国内でのやり取りをするのであれば国際便などは使用する必要はないからです。しかし、現在では海外に在住である人も多くいます。そうした方が日本と接する機会はあまりないように思えるかもしれません。しかし、インターネットが普及した現在、日本にいなくても日本との関りは深く、多くの場面で日本の住所が必要になるのです。

国内しか対応していない通販の受け取り先

日本国内で展開されている多くの通販事業はその商圏を日本国内に限っていることがほとんどです。海外に在住しているときにどうしても日本の通信販売で売られている商品を購入したい、ということもあるでしょう。交渉してみても「海外には郵送できない」と言われるかもしれません。そうした際に利用できるのが私設私書箱なのです。

私書箱サービスの中には届いたものを転送してくれるサービスもあります。日本の通販でものを購入する際に受け取り先の住所を私設私書箱のものにしておきます。一旦私書箱で受け取ってもらったうえであらためて海外に転送をするのです。そうすることによって日本の通販での商品を海外にいてもすることができます。

留学をする際や海外に長期滞在する際の郵便物の受け取り先

留学をするため一時的に自宅を引き払うという人もいるでしょう。また海外に年単位で赴任することになったため、長期で家を空けるという人もいるでしょう。そうした場合郵便物はどこにも届かないという状態にもなりえます。もしくは自宅は保有したり借りたままにしておくものの、郵便物が郵便箱にどんどんと溜まっていってしまうという状況にもなりかねません。定形外郵便が全て送り主に戻ってしまう可能性もあります。

また郵便物が滞積している状態というのは防犯上もあまり好ましい状態ではありません。郵便物が滞積していることはその家の住人が長期に渡って自宅を留守にしていることが誰から見てもわかってしまいます。留守の家であっても中に何もないという状況であればそこまでの被害はないでしょう。しかし、中に家具などがそのまま残っているという状況で家の長期留守があるとなると空き巣のターゲットにもなりかねません。また場合によっては不審人物がそのまま侵入して住み着くという可能性も否定はできません。

もうひとつの郵便物が滞積していると好ましくない理由は同様に防犯です。それはそうした不在であるというシグナルが放火の対象になる可能性があるということです。自転車のカゴにたくさんのチラシなどが入っているのを見て火を着ける放火犯もいます。郵便ポストに郵便物やチラシが大量に入っていれば、それに火を着ける可能性もあるでしょう。こうした被害を防ぐためにも郵便ポストに大量に郵便物が滞積している状態というのは避けるべきなのです。

そうした問題を解決する方法が海外に滞在中に郵便物を受け取ってくれる私設私書箱です。私設私書箱を利用すれば日本に住所がない期間でも郵便物の受け取りをすることができます。また自宅に郵便物を滞積することもありません。

海外から複数荷物を送る際にも、運送費を引き下げる

海外の滞在から日本に帰国する際の受け取り先としても私設私書箱は便利です。日本に帰るものの、帰国して自宅に帰る前に送付した郵便物が届いてしまうときなどは非常に困ることになります。何しろ送り元が海外であるため、そこまで荷物が戻されてしまうと今度は取りに行くのが非常の難しいからです。また日本に帰ってからあらためて家を探し借りることにするため、とりあえずの受け取り先が必要な場合もあります。こうした場合にも私設私書箱が有効です。

また日本の多くの場所に荷物を送りたいということもあるでしょう。例えば親戚にお土産を送りたいなどのケースです。こうしたときにそれぞれの住所に個別に荷物を送るとなると非常に送料が高くなってしまう可能性があります。一旦大きな荷物として日本に送付したあとで、その荷物を小分けにして国内に再配達した方が郵便料金がはるかに安くなるというケースもあります。こうした場合には私設私書箱にそうするのもひとつの方法でしょう。私書箱サービスのなかにはそうした海外との郵便のやり取りに特化したサービスを行っている業者もあります。そうしたサービスの場合、日本で小さな荷物に再梱包したうえで転送するというサービスを行ってくれる場合もあります。

ビジネスでの私設私書箱の利用

ここまでは個人の自宅以外の住所としての利用方法を説明してきました。しかし住所というのは個人の住宅だけに利用されるものではありません。事務所などにも住所があります。事務所には毎日さまざまな郵便物が届きます。それは取引先とのものであったり、公的な機関からの連絡であったりします。そのため、ビジネスを行ううえでは住所が必要であり、郵便物を受け取ることのできる場所が必要なのです。

個人でビジネスを行っているケース

現在では会社に所属せずフリーランスで仕事をしていたり、また中には一人で会社を運営している人もいるでしょう。働き方に対する考えが変わり起業する人が増えてきた現在会社という決まった事務所に行くのではなく、自宅やカフェなどで仕事をしている人も多くいます。また本業とは別で副業として何かビジネスをしている人もいるでしょう。SOHOビジネスやサイドビジネスというのは現在ではそう稀有な存在ではなくなりつつあります。

そのビジネスの規模が小さくても、住所は必要であり、郵便物の受け取りをしなければならないということに変わりはありません。

そうした状況で考えられるのは自宅の住所を使用するという方法と自宅以外の住所を利用するという選択肢です。 自宅の住所を利用する場合には特別に必要なものはありません。会社の所在地として自宅を記入し郵便物を自宅に送ってもらえば良いでしょう。しかしこれにはいくつかのトラブルの可能性があります。それは業種によっては不特定多数の人に自宅の住所を知られてしまうことになりかねないということです。自宅兼事務所という形になると休みの日であっても訪ねてくる人が出てくるかもしれません。また取引先の人に自宅を知られてしまうということは良いことではないでしょう。また場合によっては同業他社からの自宅に対する嫌がらせなどもあるかもしれません。自宅の住所を事務所の住所にするということはそうしたトラブルの可能性をはらんでいるのです。

では自宅ではない場所を事務所にすればよいのではないかという考えもあります。例えば最近では喫茶店で仕事をしている人もいます。コーワーキングスペースなども増えてきました。中にはテーマパークの中で仕事をしている人もいます。机とイスがあり、パソコンを持ち込めれば仕事ができるという人の場合それで事足りるかもしれません。しかし郵便物の送付に関してはそれでは支障をきたしてしまうでしょう。レンタルオフィスなどで小さく場所を借りて、また住所の名義も借りることができます。しかし、それでも費用面で折り合いがつかないと考える人もいるかもしれません。

そうした際にも私設私書箱の利用は可能です。問題は郵便物と事務所の住所です。私設私書箱のサービスの中にはそうしたビジネスに特化したサービスがあるところもあります。郵便物の受け取り、そして住所の名義貸しはそこまで高い費用はかかりません。レンタルオフィスなどを借りてそこに滞在することを考えればはるかに安い費用で利用することができます。またサービスの中にはFAXをPDFファイルに変えてメールで転送してくれるというサービスもあります。ファックスや電話などのオフィス機器を購入せずに利用できるというのもひとつの魅力でしょう。

またサイドビジネスとして仕事を行っている場合、何かしらの理由で自宅の住所を使用するのはまずいと言う状況もありえます。こうした場合にもセカンドアドレスである私設私書箱の利用は有効なのです。

ECサイトの住所や返品の受け取り先として

ネットサーフィンをしていると非常に多くの通販サイトがあることに気づくでしょう。自宅で作った製品を郵送で送ることをビジネスとしている人もいます。 送付する分に関しては郵便局や宅配業者に依頼すれば良いため何も問題はないでしょう。しかし、そうしたビジネスを行っていくうえでの問題点があります。それは返品などの受け取り先、そして商法上の取引上、事業者の住所を記載しなければならないという問題です。

自宅を事務所として記載した場合の問題点はいくつかあります。それはプライバシーの問題と信用の問題、そして賃貸契約の問題です。

インターネットで通販サイトをするには事業者の氏名と住所を記載しなければなりません。そのため自宅を事務所にしていた場合、氏名と自宅の住所がインターネット上で誰にでも閲覧できるようになります。また行っているビジネスまでわかってしまうため、かなりの個人情報を不特定多数の人間に後悔していることになります。情報が広がってしまえばそれだけトラブルが発生する可能性も高まります。

ふたつめの信用問題というのはその事業が軽んじて見られる可能性があるということです。現在では住所さえわかればその建物がどんなものなのかということは簡単に検索出来てしまいます。その住所が明らかに一般の住居であると判断された場合は相手に信頼されないという可能性もあります。通常通販サイトというものを見て商品を買おうとした場合に、本当に信頼に足る商品を提供してくれる業者なのかという判断をそうしたことから判断している人もいるでしょう。そうした際に明記されている住所が都心部にあるビルなどの住所であれば購入者も安心して購入してくれるでしょう。

みっつめは賃貸契約の問題です。事務所として登録しようとしている物件が住居のみという形で契約を行っている場合、そうした住所を事務所として利用することはできません。許可なく利用した場合にはトラブルになる可能性が非常に高いです。かといって、始めようとしているサイドビジネスやECサイトなどのために引っ越しをしたりというのも非常に費用がかさんでしまいます。現行の生活から大きく状況を変えずに事務所として私書箱を利用した方がコストを大きく削減することができます。

現状行っているビジネスを快適に行うためにも

現状のビジネスが非常に多くの郵便物を取り扱う事業で逢った場合にも私書箱の利用は非常に便利です。例えば採用代行をしている事業者の場合、エントリーシートが大量に郵便物として届くということもあるでしょう。またマーケティングの業務で消費者から大量のアンケートを受けとることもあります。こうした郵便物が事務所に届いた場合、通常の郵便と混ざってしまうことになり、通常の業務に支障をきたす可能性があります。こうした際に、別途の受け取り場所を設けることによって業務をスムーズに行うことができます。

また懸賞の送り先として利用することもできるでしょう。長期的に行う懸賞や投書の受け取り先としては郵便私書箱でも問題ありませんが、半年以上継続してそうした受け取りを行うのではなく、単発的に行うものであれば私設私書箱を利用するのもひとつの方法でしょう。

私書箱の利用とは

私書箱というのは、ふたつめの住所を持つということでもあります。現在では電話番号やメールアドレスが簡単に複数所持できるようになっています。同様に住所に関しても複数所持するというのは個人利用にしても、ビジネスの利用にしても非常に大きなメリットがあるでしょう。

しかし、現実的に考えて、複数の住所を所持するというのはそのコストが見合わないでしょう。そうした際に比較的低コストで利用できるセカンドアドレスというのが私書箱なのです。 まずはどういったサービスがあるのかということから確認して、自身に最も利用しやすい形の私書箱を探してみてはいかがでしょうか。